三段になりたいあなたへ〜1、ただ1つ必要なもの〜

 好評を博した「初段の壁をぶっ壊せ!」シリーズの続編としての新シリーズ「三段になりたいあなたへ」を今回から連載していきます。それほど長くはならないと思いますのでしばしの間お付き合いください。



 初めにタイトルの意味、なぜ前シリーズに倣って「三段の壁をぶっ壊せ」としなかったのかについてお話しましょう。その理由はもちろん同じようなタイトルでは芸が無いからという語感上のこともありますがそれはおまけみたいな話、本質的な理由とは「三段の壁」なんてそんなものありはしないからです。初段・二段の人が三段になるために越えるべき「壁」なんてものは「スタンド」や「念能力」と同じくらいのフィクションでしかありません。 誤解しないで頂きたいのですが何も努力しないで三段になれるという意味ではありません。当然のことながら相応の勉強は必要になりますが、その勉強は誰もが考え付くような馬鹿馬鹿しいくらいの王道的な囲碁の勉強であり、そこにはコツも発想の転換も何も要らない。要はひたすら練習を地道に積めば誰でも必ず初段から三段になれるわけですから、そんなものは「壁」の名に値しないという意味です。



 そしてサブタイトル「ただ1つ必要なもの」が何なのか分かるわけです。それは「熱意」です。初段になれたのならあとは熱意だけで必ず三段になれますし、なれない人は熱意が足りないだけです。
 実は私は三段合格法シリーズを書くつもりはありませんでした。それはそもそも書くこともないですし(だって熱意だけなんだから問題は)「お前ら熱意を持て!」なんてどっかのテニスプレイヤーみたいな暑苦しいことを言いたくもなかったからです。しかし有段者の八割が初段クラスでありつまりは大半のアマが初段で終わる現実があるのは、プロやアマ高段者が真実を言わないからではないかとも思い、一人くらいは暑苦しい発言をする人間がいてもいいかもしれないと考え直しました。だから言いましょう。



 世間の碁打ちどもが本当のことを言わないなら私が言ってやる!三段にあがれない人は熱意が足りないだけだ!



 そういうわけですから、どうか熱意をもって勉強してください。それで三段になれます。



 …が、そうは言っても確かに多少の早道のようなものはあります。それに三段が最終目標という人はいないでしょうから、いずれ高段にあがることまで視野に入れますと少々意識しておいた方がよいこともあります。こうした話を次回以降にしていきます。ただしまずはあくまで「熱意」です。級から初段になるには「熱意」だけでは無理ですが、初段から三段になるために必要なのは熱意だけです。コツがあるとしても、ほんの少し昇段を早めるだけの触媒みたいもの。まずは熱意です。これをお忘れなく。



 さて今回の最後に。さきほど三段になるためには「王道的な囲碁の勉強」が必要だと私は言いました。それは具体的になんですか?という声も聞こえてきそうですのでお終いに答えておきます。





 その質問があなたの熱意の無さを物語っています。その程度のことは自分で考えてください。





 こうしたことを言われて頭にきてもまだ三段になりたい方だけ次回以降を読んでください。ではではまた(つ´∀`)つ